人事考課・人事評価

仕事への貢献度を成果・業績・業務遂行・コンピテンシー等の評価軸に基づき実績を評価する人材育成に最適な、次世代型の役割実績能力評価型人事制度の構築・運用・支援サービスを提供しております。
弊社の人事考課・賃金制度構築の基本姿勢は『公平・公正』『経営者側と社員側で今、求められている社員像』を考えながら構築していきます。つまり「顧客企業に適した社員の納得性の高い制度の構築」です。
  人事考課・賃金制度も時代によって変わっていきます。1990年以前の人事考課は、全社共通の考課内容で、社員・管理者等に分かれているものが、主流でしたが、その後、成果主義が全盛を極めました。それもつかの間、いろいろな弊害が指摘され、いまでは、職種別資格等級別の役割を定め、その中から評価内容をきめる、業績や成果だけでなく仕事のプロセス、成果を挙げるためのプロセスを重視した制度を採用する会社が多くなりました。
弊社では成果主義や目標管理制を導入した人事考課制度を構築したものの期待した成果が出ず、社員から不平不満が多く、お困りの人事考課・賃金制度のリニューアルも多く承っております。
例えば、考課の判断基準が解らなかったり、考課項目(評価項目)の内容が不適切であったり、目標管理のみを評価に使って運用に困難をきたしている企業が多く見受けられます。
弊社では、これらの制度を簡単に運用できるように人事考課ソフトウェアをパッケージ化した『楽勝人事シリーズ』も開発致しました。

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人事考課が抱える問題

成果主義でも目標管理制度でも、問題意識の高い会社やさらに進んだ人事考課制度を知れば、多かれ少なかれ問題は必ずあるものです。
会社が人事考課制度に何を期待して実施しているかが重要ではないでしょうか。弊社に再構築を依頼される多くの企業の問題は 

  1. 会社の現状に合わなくなった(陳腐化)
  2. 過去作成した制度で「責任感」「忠誠心」など態度・情意を評価するだけで求める成果や 職種別の業務の遂行などが評価内容に入っておらず、不満が多い
  3. 更に良い人事考課制度の知識を得た。
  4. 運用が大変
  5. 経営計画に応じ、制度のマイナーチェンジがなされていない
  6. 業務が多様化しており、各業務領域ごとの評価項目を再設計しないと評価項目と業務とが ミスマッチとなり、評価制度に対する不満が高まる
  7. 社員に周知徹底が出来ていないこと。また評価のフィードバックが不徹底のため効果が薄いこと

など、いろいろな問題を抱えております。

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成果主義の弊害

近年、年功序列型の人事制度を廃止し、成果主義色の強い人事制度を導入する企業が増えてきましたが、成果主義型の人事考課制度には、下記のような多くの問題が発生してあります。

  • 総人件費の抑制を目的とした成果主義を採用した会社は制度に不満を持つ社員が多い
  • 成果主義=目標管理、人事考課制度として行っている会社は問題が多く発生している
  • 評価の基準(ハ-ドルの高さ)が人によって評価のバラツキがあり異なるため、賃金との相関や判定基準が不明確になりやすい
  • 評価項目と評価の判定基準が曖昧な制度になっている為、制度の構築は楽であるが、運用が難しい
  • 短期的視点で評価するため社員教育に繋がらない
  • 評価者によって、評価のバラつきがあるなど、考課者についての不満が多い(評価項目や評価基準が不明確)な事によることが多い
  • フィードバックの訓練を充分に積んでいないと、いろいろ問題が発生する

等が挙げられる
↓
東京大学の高橋教授氏などの意見や、元富士通人事部であった城氏の『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』等により、成果主義的人事考課制度採用企業は、急速に減少した。

<参考図書>  


城繁幸 『内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊』光文社(2004年)

内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊

 

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毒にも薬にもなる成果主義

社員一人ひとりの仕事ぶりを賃金に反映する考課制度が多くの企業で採用されるようになってきましたが、2004年4月29日・5月28日当時の日本経済新聞の調査報告によると、成果主義制度について満足か、やや満足と答えた企業は、36.1%にとどまるということです。不満足と答えた企業も全体の三分の一に達している。
成果主義色の強い人事考課制度が全盛だった当時と比べると、経済動向、企業動向に大きな変化がおこっている。よって成果主義には新たな役割が求められている。
まず、経済環境の急激な変化により業績低下とコスト増加がおこり、収益圧迫している。これは労働分配額の低下をまねく。次に、企業の労働人口減少による人不足、人材の流動化や組織文化の荒廃。これは労働意欲の低下、会社や人事制度に対する不満をいだく。賃金や賞与に関し、公平性と透明性を高め、モチベーションを高めるために行う人事制度が逆効果になりうる。最後に、労働環境の多様化。企業は様々な価値観の集合体である。つまり、組織のなかの個ではなく、個の集合体が組織であり、企業である。今の企業の労務管理の難しさがある。

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人事考課・賃金制度の変遷

これまでの賃金体系は、基本給に年功序列型の年齢給や、勤続給の体系を持った制度が主流でした。その基本給部分を勤務態度や姿勢・情意や保有能力などを評価し、その基本給部分を変化させ、賃金に反映して来ました。考課表も全社員に対して同じ物を使っている企業が一般的でした。また、多くの企業では考課結果は公開されず、相対的順位を付ければ良いというものでした。

バブルの末期頃から大企業では成果主義による人事考課が一世を風靡し、人事考課イコール成果主義と呼ばれるまでになったのも束の間、成果主義の問題点が議論されるようになり、最近では役割と業績を明確にした、職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)から引用した評価項目を使う職種別・資格等級型の実績能力考課型人事制度が主流になりつつあります。これは、労働の成果に見あった賃金を決定し、企業の経営方針や経営計画などと従業員の意欲・思考に合わせた、次世代型の役割実績能力考課型人事制度となっております。
これは、
   ①人材育成に適している
   ②ISOのスキルマップと連動できる
   ③フィードバックがしやすい
   ④評価項目が役割に適応しており、具体的である
   ⑤トップ、部門長の考えが、浸透しやすい
など、数多くのメリットがあります。

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賃金制度の最近の傾向

  • 総賃金の抑制目的から成果主義に移行
    ・年齢・年功給の廃止
    ・各種手当ての廃止

  • 運用面の煩雑性や曖昧性で脱成果主義が進む

  • 職種別職能資格制度(役割業績考課制度)への移行(成果・業績・業務遂行)

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年功的人事制度を見直す背景

  • 定年延長も視野に入れ、年齢に比例して上がり続ける人件費の抑制

  • グローバル化と後進国とされていた国々の技術やインフラの整備により品質差が減少した結果、価格に占める人件費が浮き彫りとなる 

  • 好景気時代に高騰した賃金とバブル崩壊後の新入社員との賃金格差の是正

  • 企業の活性化や社員教育につなげたい

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人事制度対する不満

- マネジメント側 -

  • 賃金や報酬の不満により、若手社員が仕事を覚えたころに辞めてしまい、よい人材を採用しても活かしきれない
  • 仕事の実績や実務能力、努力や成果を正しく評価し、処遇に結び付けたい
  • 現在の経営課題に直結した評価内容にしたい
  • もっと成果や貢献度が大きい社員に報いることができる賃金制度を構築したい
  • 実力主義の考課・配分制度が必要だが、ノウハウや時間がない
  • 人事考課制度はあるが、実態とかけ離れた制度になっており、うまく機能していない
  • 人事考課の結果に間違いやばらつきが大きく、信頼度が低い
  • 賞与や昇給昇格を決めるだけの制度で、動機付けや人材育成につながる制度にして、賞与の支給を効果的にしたい

- 従業員側 -

  • ろくな仕事をしていないのに自分より多い給料をもらっている人に不満を感じる
  • 仕事内容に見合った給料をもらえていない
  • 目標や将来へのビジョンが持てず、仕事への意欲がわかない
  • 評価される基準が分からない
  • 評価者によって、評価のばらつきがありすぎる
  • もっと公平な人事考課制度を導入してほしい
  • 自分の方が、先輩社員より仕事の質・量ともに優れていると思うが、いつまでも先輩の給料を抜けない

従業員は、生き甲斐・働き甲斐を追及でき、公正な評価を得られる職場で仕事をしたいと考えています。経営者や総務・人事担当者は、その思いに応えなければなりません。
今後は、従業員に目標をあたえ、モチベーションを高める制度を導入し、従業員の積極性を引き出せるかが経営の鍵になります。それには高賃金で応えることが一番の特効薬であるかもしれませんが、収益性を高める前提となるのが公平・公正な人事考課制度なのです。

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不満を解消するには

この点をすべて解決できるとはいえない。すべて解決したところで、全体がうまくいき、企業運営の両輪が回転できるとは思えない。しかし、従業員の不満や経営者の苦労を抑えることはできる。それは、個の能力や企業への貢献度を充分評価して、見合ったバリューを支払い、従業員の労働意欲への動機付けがなされ、結果的に企業の業績向上を果たす。
上記のことを実行するのが、弊社が以前から主張していた『役割実績能力評価』による人事考課制度であり、その必要性が高まったと考えられる。今までの成果主義では足りなかった、役割と能力を重視し、実績に見合った評価をする人事制度を作り上げることができる。それはマネジメント側の要望であり、従業員側の要望でもある。
これからの流動性の高い時代に対応するためには、従業員を十分に評価し、成長の機会を与えることが御社の活性化に繋がる。新たな段階にきた人事考課制度は、人材育成にも寄与する制度にすべきであると考える。評価項目と評価基準をしっかり作らなければ、評価結果にバラツキが出て、考課制度に対しての不平・不満が多くなります。
成果も含め、役割実績能力考課型人事制度を構築することです。
職務記述書(ジョブディスクリプション)やISOのスキルマップなどを利用して、 より具体的な項目で評価することが効果的であると考えます。

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好ましい人事考課制度構築の4つの要件

  1. 評価結果が昇給・昇進・昇格などの処遇へリンクしていること
    どんなに人事制度がきちんと制定され、正しい評価がなされていても、それが待遇に反映されなければ社員にとって価値のないものになります。良い評価を受け、それが処遇改善につながっていることが大切です。
  2. 評価される内容や基準が公平・公正で明確になっていること
    社員に求める期待像が明確で、それが評価の基準とされており、且つその内容や基準が社員にオープンにされている必要があります。評価内容は現場サイドでの構築が望ましいです。
  3. 本人への評価結果のフィードバックによる動機付けができること
    評価者が被評価者に評価結果を知らせます。そして今後どのように努力すれば高い評価を得られるのか、各人が目標設定できるようにする必要があります。評価結果のフィードバックは、管理者のヒューマンスキルの向上と社員の動機付けにつながります。

  4. 考課制度の内容が広く社員に理解され、納得されていること
    考課制度そのものがどのような目的・内容になっているのかを、きちんと理解してもらう必要があります。十分社員が納得できる制度でなければモチベーションは上がりません。

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これからの人事考課制度

  また、これからの人事考課制度は、公平・公正なものでなければなりません。 制度導入の目的を明確にし、経営者と従業員の両者が、経営理念を尊重し共生していくことが必要です。
公平・公正な実績能力考課型の人事考課制度を導入することで個人の仕事の役割を明確にし、従業員の目的意識、仕事へのやりがい、モチベーションを高めていくことが、良好な職場環境を作り、企業文化の向上・組織風土の改善に繋がるのです。その結果、定着率の高い企業になり、最終的な目的のひとつである、生産性の向上等までを視野に入れた人事考課制度を構築することができます。経営計画が毎年変わるように、人事考課項目やウェートの見直しが簡単に出来る考課制度であるべきです。見直しを怠って制度が陳腐化する企業が多く見受けられます。それを回避するためにも、データベース型の人事考課・賃金制度構築支援システムが不可欠なものとなります。

人事考課・賃金制度は、会社と社員の重要な約束事と経営の重要な要素と位置づける意識が経営者側に必要です。
成果主義・役割業績主義・職能主義のいずれでも、自社に 適した人事制度にすることが重要です。会社業績の向上と社員のモチベーション向上ならびに人材育成に寄与し、社員に理解されやすい公正・公平な制度にすることが重要だと考えます。

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役割実績能力評価型人事考課制度の概要

■職種別職能資格制度に適した役割実績能力考課型人事制度構築

  1. 職種・等級別の仕事の役割表である職務記述書(職務基準書)・職能要件書などに基づき、企業の期待像を明確にしたものを軸として考課表を作成します。評価結果を人材育成や処遇などと連動させます。

  2. 評価の基準は絶対評価ができる明確な表現を使います。

  3. 必ずデータに基づきフィードバックし、期待像に向かって育成を行います。

  4. その結果を処遇に反映させます。

成果主義 職能要件書 職務記述書

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弊社の人事考課に対する考え方

人事考課・賃金制度は、「求められる成果や業務の遂行度、期待される発揮能力」、「達成に向けての努力と、達成した結果」の考課基準を従業員に公表して、公平で納得できる処遇と人財育成に活用する重要な制度です。

弊社のコンサルティングの基本姿勢は、「企業に適した、社員に理解されやすい、人事考課・処遇制度の構築」です。適正な人事考課による公平な成果配分で従業員満足度とモチベーションを高め、それに伴う企業業績の向上が相乗効果をもたらし、従業員とともに成長する企業を創造していきます。

会社の目指す方向を確認後、最適な制度の提案を致します。

たとえば、1990年ごろに構築された考課制度ですと、会社で考課シートが一種類という会社があります。これらの会社の多くは考課項目が「責任感」「勤務態度」などの情意や態度を考課するだけのものが多く、評価で重視すべき職務別の仕事内容を具体的に評価していない会社が多く見られます。

それに対して、弊社では職種別に資格等級別に役割を定義する職能要件書を作成したり、職種別に仕事内容を定義した職務記述書(基準書)を作成し、その中から考課内容を決定し、考課シートを作成します。評価内容を具体的にすることで理解しやすいものになります。この制度は依然のものより複雑です。それを解決するためにパッケージソフト「楽勝人事シリーズ」をご用意いたしました。人事考課・賃金制度構築パッケージソフト「楽勝人事シリーズ」を使えば、豊富な分析資料を活用でき、人財育成にもつながります。人事制度構築コンサルティング

求められる成果や業務の遂行度・能力の発揮度など、設定した項目に対して様々な角度から評価します。これが役割実績能力考課型人事制度です。

弊社のパッケージソフト「楽勝人事シリーズ」とあわせ、専門知識と生きたノウハウの提供により、御社の実情やご要望に即した人事考課制度の導入・構築・運用をサポートいたします。

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人事考課制度構築プロセス

社員の納得する人事考課・賃金制度にするには、ステップが必要となります。
別ページをご覧ください。

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構築後のフォロー

  • 各評価の前に、評価者訓練
  • 経営計画に基づく、評価項目の修正
  • 人事考課・賃金制度に関する現状に合わせる
  • 企業文化サーベイ、人事処遇診断を行い、構築以前と比較・検討・定性的・定量的な評価を行い修正箇所を見つける

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